プレイヤー編


いつもとは違う店の大会に出てみた時の事でした。

さほど大きくない駅の近くという事もあり、
おもちゃ屋兼カードショップといった感じの正に町のおもちゃ屋さん。

よく通う店をホームとするなら、そこはアウェイ。
ショップ事態の雰囲気も少し違い低年齢層が多い店舗だったのです。

マジックザギャザリングはのプレイヤーは年齢層が高いイメージを持っていた俺は結構意外でした。
どうやら、そのショップでは元々遊戯王をメインで扱っていたらしく、
そこからM:tGに流れた小中学生が多かったのだと思われます。

当時高校生ぐらいだった俺は、マジックプレイヤーとしては平均的年齢層かまだ若いぐらい。
その大会で自分が最年長となるとは思ってもいませんでした。

そうなると、軽く大会に出るつもりでしたが、自分より年下に負けたくないという気持ちが勝り、
元々出ようと思ってたデッキとは違うガチデッキで出る事にしたのです。

─ 大人気ないんじゃないぜ!これが大人の洗礼さ!

なんて中二的な妄想をしつつ本気デッキ用にサイドも揃え大会開始。
大会ルールはスイスドロー形式。
軽くとりあえず一勝するかと思ったものの、それが間違い。

完全に手札事故からドローも救われず、ほとんど何にも出来ずにマッチを落とし敗北。

続く二戦目三戦目もメタ想定外の相手続出し、思うように捌ききれずずるずると敗北が続きます。

これはある意味、スイスドローの敗北スパイラルだったのかもしれません。
勝ち進めばそれだけ強いデッキとぶつかり合うルールの為、
恐らくメタの想定内のデッキ等とも戦っていけるのですが、
負けが続けば、メタ外の一風変わったデッキやコンセプトデッキ等ともぶつかります。

普段見かけないカードが出ては、つい効果を相手に確認したりとまったく良い所は無く大会終了。
優勝したデッキもメタ外の部族デッキと、勝ち進んでいたら勝てたのかという妄想さえ危うい始末。

しかし、彼らは皆思い思いのデッキでプレイし大会中も大会後も思い返せば皆楽しんでいた。
笑って勝ち、笑って負けて、早く試合を終えた者は観戦、応援する雰囲気。

プレイが始まれば年齢もなにも関係なく、盤面での結果が勝者と敗者を分かつ世界と
そんな当然な事すら忘れ、必死に勝ちにいったあげくプレイの過程を楽しまなかった。
ただただそんなプレイングを反省するしかなかったのでした。


無様に帰ろうとしていると、初戦で当たった少年がと数名が声をかけてきました。

「今日は対戦ありがとうございました!!この店いつも来てるんですか?」
「あのー、僕まだ対戦してないんで一回対戦しません??」
「その次俺とも対戦してもらって良いですか?」

─ アウェイと思っていた少年達はどうやら珍しい来客を迎え入れてくれたらしい。

お気に入りのカードをふんだんにぶち込んだ自己満足デッキを取り出し代わる代わる皆とプレイ。
ちょっと遠いカードショップに新しい友達とホームを手に入れる事が出来たのでした。


ギャザ速
http://mtg-news.net/

コメント

セイント ザウルス
2011年11月30日18:54

なんですか、このいい話は。
リンクさせていただきました

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