回想編
一人でM:tGを続ける事になったといっても、
友人関係が無くなった訳じゃありません。
一緒に飯を食いに行ったり、遊びに行ったり。
変わった事といえば、俺達の会話からM:tGが消えた事。
一緒に対戦する事がなくなった事。
ただ、それはまだM:tGを続けていこうと思っていた俺からは寂しい物もありました。
もちろん、カジュアルで根詰めずにプレイを続けるアバや
デッキを手放そうとしないTとはちょくちょく一緒にプレイもしていましたが、
多数の仲間とマジック談義やプレイという場は完全に消滅していたのです。
こうしてソロで大会やデュエルスペースに向かう事が多くなった俺でしたが、
常にデッキには《ファイレクシアの盾持ち》のFoilを一枚入れていました。
このカードは俺にとっては特別なカード。
(3)(黒)
クリーチャー ゾンビ(Zombie)
キッカー ― 3点のライフを支払う。
(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加で3点のライフを支払ってもよい。)
ファイレクシアの盾持ちがキッカーされていた場合、
ファイレクシアの盾持ちはその上に+1/+1カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。
3/3
能力自体、当時の環境で結構強かった事、そして俺の好きなイラストかつ黒なのでした。
値段もそこそこついていた事もあり、なかなか4枚揃える事ができず、
《ファイレクシアの盾持ち》が登場してからずっと、
皆とプレイしていた頃は3枚だけデッキに入れ使っていたのです。
「後一枚あれば絶対負けないのになー」
根拠の無い負け惜しみをしながら。
Foilコレクターでもあった俺はどうしてもこのカードのFoilが欲しい。
パックを剥けども剥けども出てこず、ショップで買うには高すぎる。
この時代、一番の憧れのカードでした。
少し月日が遡るある日の冬。アバとT達が夜、家のチャイムを鳴らします。
─ こんな時間になんだよー。げっ、もう0時か。
「おーい。おきてるー?」
寒そうな外で元気な二人。
「寝ようとしてたよ。つーか、寝てた。たぶん寝かけてた!」
悪態を付きながら迎え入れと、
「ハッピーバーースデ~~~♪」
「で~」
とハイテンションになる二人。
─ あ、そうか今日は誕生日だった!
丁度0時を過ぎ、誕生日になったその日に態々やってきてくれたのでした。
「あ…ありがとう。べ・・・別にうれしくなんかないんだからねっ」
いや、こんな返しはしなかったと思います。記憶の改ざんでした。
しかし、予期せぬ訪問は凄くうれしく、素直にお礼を言うのが照れくさかった俺は、
結果そんな反応に近かったでしょう。
そして誕生日プレゼントとして差し出されたのが
流星マークと共に独特の輝きを放つ《ファイレクシアの盾持ち》だったのです。
「え、まじでいいの?これ。」
「ずっと欲しがってたでしょー」
「お見通しじゃ」
何故か爺さん口調のアバを軽くスルーしつつも、
友人のサプライズにこの日から今もずっと思い入れのあるカードとなったのでした。
こうして、皆とM:tGにおいては別々の道を進む事になったのでしたが、
一人でも続ける事が出来ていたのは、
この《ファイレクシアの盾持ち》があったからというのもゼロではありません。
一番皆で盛り上がっていた時期をこの一枚のカードに重ねながら。
ギャザ速
http://mtg-news.net/
一人でM:tGを続ける事になったといっても、
友人関係が無くなった訳じゃありません。
一緒に飯を食いに行ったり、遊びに行ったり。
変わった事といえば、俺達の会話からM:tGが消えた事。
一緒に対戦する事がなくなった事。
ただ、それはまだM:tGを続けていこうと思っていた俺からは寂しい物もありました。
もちろん、カジュアルで根詰めずにプレイを続けるアバや
デッキを手放そうとしないTとはちょくちょく一緒にプレイもしていましたが、
多数の仲間とマジック談義やプレイという場は完全に消滅していたのです。
こうしてソロで大会やデュエルスペースに向かう事が多くなった俺でしたが、
常にデッキには《ファイレクシアの盾持ち》のFoilを一枚入れていました。
このカードは俺にとっては特別なカード。
(3)(黒)
クリーチャー ゾンビ(Zombie)
キッカー ― 3点のライフを支払う。
(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加で3点のライフを支払ってもよい。)
ファイレクシアの盾持ちがキッカーされていた場合、
ファイレクシアの盾持ちはその上に+1/+1カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。
3/3
能力自体、当時の環境で結構強かった事、そして俺の好きなイラストかつ黒なのでした。
値段もそこそこついていた事もあり、なかなか4枚揃える事ができず、
《ファイレクシアの盾持ち》が登場してからずっと、
皆とプレイしていた頃は3枚だけデッキに入れ使っていたのです。
「後一枚あれば絶対負けないのになー」
根拠の無い負け惜しみをしながら。
Foilコレクターでもあった俺はどうしてもこのカードのFoilが欲しい。
パックを剥けども剥けども出てこず、ショップで買うには高すぎる。
この時代、一番の憧れのカードでした。
少し月日が遡るある日の冬。アバとT達が夜、家のチャイムを鳴らします。
─ こんな時間になんだよー。げっ、もう0時か。
「おーい。おきてるー?」
寒そうな外で元気な二人。
「寝ようとしてたよ。つーか、寝てた。たぶん寝かけてた!」
悪態を付きながら迎え入れと、
「ハッピーバーースデ~~~♪」
「で~」
とハイテンションになる二人。
─ あ、そうか今日は誕生日だった!
丁度0時を過ぎ、誕生日になったその日に態々やってきてくれたのでした。
「あ…ありがとう。べ・・・別にうれしくなんかないんだからねっ」
いや、こんな返しはしなかったと思います。記憶の改ざんでした。
しかし、予期せぬ訪問は凄くうれしく、素直にお礼を言うのが照れくさかった俺は、
結果そんな反応に近かったでしょう。
そして誕生日プレゼントとして差し出されたのが
流星マークと共に独特の輝きを放つ《ファイレクシアの盾持ち》だったのです。
「え、まじでいいの?これ。」
「ずっと欲しがってたでしょー」
「お見通しじゃ」
何故か爺さん口調のアバを軽くスルーしつつも、
友人のサプライズにこの日から今もずっと思い入れのあるカードとなったのでした。
こうして、皆とM:tGにおいては別々の道を進む事になったのでしたが、
一人でも続ける事が出来ていたのは、
この《ファイレクシアの盾持ち》があったからというのもゼロではありません。
一番皆で盛り上がっていた時期をこの一枚のカードに重ねながら。
ギャザ速
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コメント
思い入れのカード。。。探してみるかぁ!
感動させていただきました。
いい話だなー。
今では、俺の良い話し相手です。
久し振りにカード資産が揃わないあの頃の感覚を思い出しましたね。
リンク追加させて頂きました。
リンクさせて頂きました。